2011年11月30日水曜日

プロジェクト管理を兼ねるコア・ワーカー

コア・ワーカーの目的は工数管理と勤怠管理にあります。作者のメッセージにいわく「本ソフトウェアは、工数管理と勤怠管理をスムーズに行うことを目的に開発されました。最小限の入力で勤務表や届出書を出力でき、さらにその情報をもとに 工数の集計が行えます。」

対応OSはXP以降になっています。ぼくはいまだにXPの軽さを愛しているので、XPを利用しています。もっとももう使用開始して6年目になるので、ある日突然使えなくなるのもそう遠いことではないだろうな、と覚悟を決めていて、できるだけGoogleのドキュメントやオンラインストレージを利用するように注意していますが、さて、どうなることやら。

こればかりは地震と一緒で起きたとたんに、準備が不十分だったことに気付くのがつねなのですが・・・。

さて、なにかをインストールする必要もなく、コア・ワーカーは使えるようになります。そうです、ダウンロードしてexeをクリックすればそこはもうコア・ワーカーの世界なのです。(コア・ワーカーのサイトはこちらです。)

7時のアナログ時計のロゴをクリックするとソフトは立ち上がります。

ページ左端にオペレーションが注記されているので、分かりやすいのですが、よく見かける技術屋さん特有の誤りを一つ犯しています。「新規ボタンより新しいファイルを作成してください。(ファイルは、社員ごとに作成します。)」と注記の一番初めに記されています。

ぼくは素直なので「新規」ボタンを探します。見当たりません。考え込んじまうのですよ。決した揚げ足取りとはお考えにならないように。文科系は基本言葉に忠実なのです。それに環をかけてPCがどうにかなっちゃったらどうしよう、といつも恐怖におびえています。なので、とても気になるのです、こういうところがね。

しかしながらですよ、ぼくはもういい加減開き直っているので、赤丸で囲んで示したところをクリックしちゃうのです。これで正解のようですが、この段階ではまだ不安です。

初期設定:

  1. 社員ごとにファイルを用意します。
    【第1図】



    図1をご覧いただいて、赤丸で囲んであるマークをクリックすると、図2のように、ページ上に「プロフィール設定」が現れます。
    察するに、これが社員ごとのファイルの源泉になるものと思われます。記入してOKをクリックします。
    【第2図】




    その前に会社のカレンダーを設定しなければいけませんが、なにもせずに「会社名」「社員ID]「社員名」「所属」を記入して[OK]をクリックします。

    すると、図3のように今月のカレンダーが表示されます。これが社員一人一人に割り当てられる社員ファイルと思われます。そしてページ左上に「コア・ワーカー - Core Worker - 【新しいファイル】」 と表示されているので、どうやらぼくは正しい手続きで初期のオペレーションその1、新しいファイル を作ることができたらしい、ことが分かります。

  2. 【第3図】





  3. 社員ファイルの内容:

    2011年11月と表示されています。このレポートを制作している日付は2011年11月26日ですので、正しい月度が表示されているので、少し安心するのであります。

    一つ右へ動いて「今日」をクリックすると、11/26の日付が反転し、その行が灰緑色で塗りつぶされます。これもOKです。
    もう一つ右の「自動」をクリックすると26日までの勤務について、「空白のセルに・・・」とコメントが出力され、「OK」をクリックすると、すべて正常なものとして入場時刻と退場時刻が記入されます。この表示はもう一つ右の「クリア」で消去できるので、安心してクリックしてみてください。

    ここでちょっと気になるのは、今日の日付を26日と確認していながら、来週の28,29,30日の分も表示されてしまう点です。多分総務系の人たちはこの種の対応に我慢できないのではないだろうな、とかつての経験から言えるのですが・・・。(なお、デフォールトの締め日は月末になってい
    ます。)

    さて、デフォールトで表示されている内容は9時始業、18時終業、途中休憩時間は1時間で実働8時間、という集計値だけになります。このデフォールトの値を修正する場所はどこなのか、この問題を解決しなければなりません。

    そこでページ上の「ファイル」「設定」「ヘルプ」三つ並んでいるところから「設定」をクリックします。



  4. 所定マスタ: 


    • 所定日:: 会社のカレンダー設定を行ないます。デフォールトで稼働日と休日が一年分記載されているので、変更部分だけをセットすればよいようになっています。
      デフォールトの内容は週休2日(土、日は休日)など国の定めているカレンダーとおりというわけです。設定方法は右側に書いてあるので、操作中も参照できて便利です。

      各セルで右クリックすると【平日】と【休日】の設定ができるようになっています。これも簡単で大いに結構であります。そして右下に「所定勤務日数」と「所定労働時間」の合計値がでるので、チェックもOKですね。




    • 所定時間:: 「出勤日」と「休日」、2種類の『勤務時間』=始業時刻と終業時刻 それに休憩時間帯5つに関して、「休憩の開始時刻」と「休憩の終了時刻」を設定できます。時刻は1分単位で設定可能です。(深夜・早朝も同様)ぼくは「休憩時間」の設定で間違っちゃいました。「(休憩)開始時刻」と「(休憩)終了時刻」を設定したのであります。その結果休憩時間が勤務時間を越えてしまい、毎日マイナスの勤務時間数が出力されるようになりました。

      汗!ですなぁ、こういうのは。たしかに「所定時間」には「*休憩の終了時刻ではなく、休憩所要時間です」と書いてはありますが、「休憩所要時間」という表現も間違っています。一般素人にはここは分単位で設定値を入れさせて、右側欄外の「時間」という表示を「分」にすべきでしょう。ここいら辺が技術屋さんと総務屋さんの意見の分かれるところですなぁ・・・。


      さらにうれしいことには、先ほどの社員ファイルに使う出勤日と休日のセル色を選択できるようになっています。大いに結構であります。


    • 祝日:: ここには国民の祝日がすでにセットされています。正月は元日だけが休日になっています。「会社の休日」には国民の休日とは違う設定になるので、1.の所定日で設定するようにガイダンスしています。



    • 深夜・早朝:: 深夜は法律とおりに 22時から午前5時まで、早朝時間帯としては午前5時以降始業時刻までがデフォールト設定されているので、必要に応じて変更してください。



  5. 締め日設定: 1日から31日までどの日付にも設定できるようになっています。これはさすがPCですね。昔メカ式のタイムレコーダーではこんな芸当はできませんでした。プルダウンメニューから日付をクリックして「OK」をクリックすればそれでOKなのであります。



  6. 作業場所設定:: この部分にデフォールト値はありません。最大8文字となっていますからまず問題は生じないでしょう。これは多分社員ごとに設定することになるのでしょうか?ここまでのところ不明です。そこで、ヘルプ・ファイルを開いてみると: 
    ユーザー登録の画面が出てきました。気になるので開くと、「2011年6月11日を持ちまして、ユーザー登録による制限解除終了しました。当画面は、すでに登録済みのユーザーのみ使用できます。」と表示されています。意味が分かりません。

    こういうことでしょうか?「ユーザー登録しないと使えない機能があったんだけど、(=ユーザー登録したらば使える機能があったんだけど)、それは6月11日を最後に解除することを止めました。すなわちいまさら登録しても使えるようにはなりません。」というふうに読めるし、逆に「わざわざ登録しなくても使えるようにしちゃったんで、使ってね」といっているようにもとれます。いかがですか?

    で、図4で登録をクリックしたところ、「ユーザー登録に失敗しました。2011年6月11日をもちまして、ユーザー登録による制限解除は終了しました」というメッセージが出てきます。これもどちらともとれる文章になりますが、いかがでしょう?

    「OK」をクリックして、次へ進みます。

【第4図】



いやこのくらいにして置きましょう。細々とあれこれ気のつくままに書込みました。基本、作者の言っているとおりプロジェクトと勤怠をドッキングする管理表の作成、という意図は満たしていると思います。プロジェクト管理というとほとんどの場合、企業個々のノウハウになっている場合が多いので、ソフトウエアにまとめることが難しい業務だとぼくは認識したが、それを実現したことに敬意を表します。

そのためか勤怠ソフトとしてみた場合、物足りない部分、とくに入退場時刻を一括設定してしまって良いものかどうか、議論が分かれるところでしょう。一方プロジェクト管理の観点からも各企業のノウハウ部分をうまく組込めるかどうか、その判断に多少時間が掛かるかもしれません。

ところで根本のところ、2011年11月末日以降、このソフトウエアの運命はどうなるのか?改めてご報告いたしたいと思います。
おっと、大切なことを忘れました。このソフトウエアはハードウエアの接続を考えに入れておりません。タイムレコーダーがなくても使えるソフトウエアです、というより、タイムレコーダーなんか不要と考えるソフトウエアに仕上がっています。いやもちろん、タイムカードにプリントさせておいて、それを後からチャートに入力することはできますが、その様な解説は一言もないので、不要と考えているものと思います。

こちらのニッポーマックのサイトでは、一番運用の楽なICカードを利用するタイムレコーダー・システム
を紹介していますので、ご参考にご覧ください。

2011年10月28日金曜日

㈱シスプロ取扱いのタイムバリュー

時刻登録の方法として3種類用意されています。
1.PC画面から時刻を入力
2.携帯電話画面から時刻を入力
3.フェリカカード(ICカード)を登録: カードリーダーが必要になります。

3以外は時刻を記入することになります。3についてはカードを読み込ませた時刻=カード登録時刻=タイムカードの打刻
になります。

いわゆるタイムレコーダーを利用しないシステムに仕上がっているわけです。元タイムレコーダー製造業者にとっては寂しい限りであります。そもそも植木等を知らない世代が増えすぎた結果でしょうか。

いささか話は逸れますが、あの底抜けの愉快さは 何だったんだろうとふと考え込んでしまいました。すべてが右肩上がりに拡大、増大、強化、展開していく時代の風景をなんの屈託もなく共有できたからなのでしょうね。ほんとに良い時代でしたし、そんな時代を経験できたことにぼくはおおいに感謝しています。ほんとのはなし、息子にも少し味見して欲しかったんですがね・・・。

さて、どんなシーンでこのシステムが利用できるのでしょうか?少なくとも製造業には無理でしょうね。ポイントは二つあります。
1.シスプロ社自身、いわゆる口入稼業=人材派遣業で成功しておられるようです。自社用に開発されたものが多分ベースになっていると思われること。
2.分散管理に適しているように思われること。

いずれもソフトウエアの強みと共通します。

個人へのフィードバック機能が整備されています。
今は昔、初めて磁気カードリーダーを組込んだタイムレコーダーを開発したのですが、およそ30年前です、結局ジャーナルプリンターを積載することになってしまい、これがまたメカニズムを大きくしたために、初期の開発目的がどこかへ行ってしまった記憶があります。それほどにタイムカード(一般的なタイムレコーダーと一緒に利用する印字用紙ですよね)の代替にはコストが掛かります。

このシステムもPCと携帯にフィードバックする機能が組込まれています。PCへのデータ伝送はともかく、携帯電話へのフィードバックではインターネット接続が必要になるでしょうから、そのコストはどちらの負担になるんでしょうかね?社員、それとも会社側?コストアップ要因です。

集計値はごく常識的な範囲ですから、この種のオンライン対応勤怠システムを初めて導入するときに、これまでの些細な対応をすべてなしにしてしまいたい、と言う場合には有効でしょう。いかに、サイトにも掲載されている各種画面を一覧しておきましょう。コメントを付けておきましたのでご参考に。

A. データ入力画面


PC用入退場時刻登録画面





携帯電話用入退場時刻登録画面





B. 各種集計値の表示画面


(a) 個人への勤怠データフィードバック画面 - PC -





(b) 個人への勤怠データフィードバック画面 - 携帯電話 -





(c) 指定期間集計画面 - PC -


特定の期間の勤怠情報の集計も、リアルタイムで行えます。勤務管理の見える化が進むので、人事生産性の管理・向上にも役立ちます。




(d) 未完了勤務者一覧表画面 - PC -


「打刻忘れ」等の未完了の勤怠情報が、リアルタイムで確認できます。





その他詳細はシスプロ社のページでご覧ください。こちらへどうぞ!いえ、別にアフィリエイトしてるわけではありません。同様のソフトウエアを開発しようと検討中でありました、そのお勉強ついでに、せっかくの情報ですから、皆さまにも無料でさし上げています。

おっと、これも申し上げておきましょう。同社のウェブページはとてもよくできています。個性がないのが難点といえば難点ですが、それを望んではいけないのでしょうね。きっとよいプランナーが在籍されていることと思います。余計なお世話?はい、確かに・・・。

まとめると?うーん、こぎれいにまとまっているソフトウエアと申し上げておきましょう。かつては労組の力が強かったため、さまざまな妥協が生まれました。そんな時代が日本にもう一度やってくるのは多分文明が地球を一巡する、西暦2325年ごろになるんでしょうかね。もっとも日本が沈没せずに残っていればの話ですが。

2011年10月13日木曜日

ベクターの無料勤怠ソフト -その1

やはりタイムカード・イメージなんですね。確かに分かりやすい。このソフトもとても分かりやすいソフトです。

  1. こちらのダウンロードアドレスからZIPファイルを入手。解凍します。


  2. 「勤怠表forエクセル2003」を開くと下図が表示されます。





  3. ブックはつぎのように構成されています。
    「勤怠表forエクセル2003」

       
    1. 入力シート(上記の画像イメージはこのシート)
       
    2. 出力シート(下記の画像イメージ)
       
    3. 本プログラムの使い方
       
    4. 作業領域


  4. 出力シートは下図のとおりです。


    画像が小さくなっているので読めませんが、横軸が集計項目になっています。
    左から右へ読んでいくと次ぎのとおりになります。

    1. (平日扱い・振替日)時間内

    2. 普通残業

    3. 深夜残業

    4. (土日祝日・特別休暇中の出勤)普通残業

    5. 普通残業

    6. 深夜残業

    7. 病欠日数

    8. 欠勤日数

    9. 振替日数

    10. 代休日数

    11. 有給消化

    12. "有給残

    13. 特別休暇

    14. 遅刻回数

    15. 早退回数




というわけで、一人分の勤怠状況をPCに詰め込んでおくために有効なソフトウエアです。個人営業で時間あたりのチャージをする人たちには有効です。それをいうなら、ここでは無視した同じベクターで無料入手できる勤怠くんの方が使い勝手はよろしいようです。PC立上、再起動、ログオフの時刻を自動的に拾ってくれます。

このソフトは始業、終業時刻、休憩時間を設定しておいて、時間計算するので時刻の入力が必要になります。ぼくはエクセルマクロに詳しくないので間違っているかもしれませんが、こんな使い方ができるのかもしれません。

  1. 自社LANの共有ファイル設定をして、各個人ごとに自分のファイルにアクセスさせる。
  2. 出勤/退勤の都度アクセスして時刻を登録する=タイムレコーダー打刻として扱う
  3. 人事担当者は「出力ファイル」を集めてきて毎週あるいは月に2回ぐらい部署別の集計を実施する。(このときエクセルのマクロで自分のファイルに自動的に集計を創るようなマクロを組めるのかどうか、ぼくはやったことがないので分かりません。だめならコピペで集めてきて加算すればよいでしょう)
  4. これでも基本が正社員ばかりで、パートが1割ぐらいいて、月給制であれば50人程度までなら管理できると思います。
  5. なお作者は改訂版をアップする気持はないようなので、いじる場合には必ずコピーを創っておいてください。
  6. もちろん、ぼくもあなたの作業を知りようがないので、上記の方法が実際に適用可能かどうか責任をもって発言しているわけではありません。悪しからず。

以上で第一回を終了します。次回をお楽しみに。
えっ?お前作れよ、とおっしゃってます?それほど遠くない時期に低価格のクラウド勤怠管理を発表しようと考えていますので、よろしくお願いします。