クラウド型勤怠管理システム

今流行のクラウドであります。初めてこのタイトルに出会ったとき、ぼくはこれだ!と思わず叫んでしまいました。でも次ぎの瞬間、おぉそうじゃ、オイラはもはやドラマーならぬ、社長ではないのだ・・・、ととても残念に思いました。この・・・のところが重要でしてさまざまな想いが錯綜し、去って行ったのであります。

ビジネスモデルとしても優れています。いわゆるリデュアル・インカムですよ。個人なら100人の顧客を持てば毎月黙っていても16,000円、1000人なら160,000、1万人ならなっ!なんと160万円入ってくるのです。と取らぬ狸を始めるのがぼくの悪い癖なのですが・・・。

ページを少し下がって「勤怠管理」のロゴをクリックすると、機能紹介ページにアクセスします。画面が6つ用意されています。どれでも良いのでクリックすると画面がポップしてきて、実際の入力画面などが確認できます。流行の先端ですから当然スマホでもデータ入力可能になっています。当然スマホを持てない、と言うことは給料が安すぎて買えない人もいるわけですから、ICカード(Felica)での入力も可能です。

ぼくらが若かりしころ、自らの出勤時刻を『遅刻』です、と申請するようなことはありませんでした。もちろんタイムカードをガチャンと押せば、とりあえず時刻が登録され、それに対してどういう裁定を下すかは上役の思うがまま、というと語弊がありますが、まぁそんなもんでした。それを自ら申告すると言うことにぼくはものすごく抵抗を覚えるのですが、ぼくの考え方が間違ってますか?

さて、基本自己申告制というのは昔、大昔にOCRとかOMRが普及し始めた頃に考えて見たことがあります。運用上個人負担が増えます。就業時間中に一つ二つ作業が増えるわけですねぇ、管理部門が省力化できる、確かにね。で、どこにでも意地の悪い奴がいまして、「んな事言ったって作業分散するだけなんだから、しかも素人がやることになるんだから全体の作業量は増えるんじゃないのかい?」

これも確かです。まぁお題目はいくらでも考えらえられます。たとえば、「自らを律するにはこれ以上に良い方法があるだろうか!」などと檄を飛ばす人間が居たり、「わが社の自由闊達な雰囲気を象徴する・・・」みたいな持ち上げ方をする人間がいたり、まぁほとんどは40代以上のおじさんなんですがね。

こうしたことはシステムの運用上の問題である、と割り切ってシステムの特徴として『データ収集が楽になる』といった程度に考えれば、とても有効なシステムになるはずです。そもそも勤怠データの80%は正常な入退出で、残りの20%が異例勤務=遅刻、早退、残業といった類いになります。これって世間平均値ですからもし御社の異例勤務発生率が40%、50%ということなら、何か異常な事態が起こっています。

ただこうした側面からのデータを取締役がきちんと把握できるかどうかはわかりません。明らかに企業レベルの問題です。

もう一つ、PC前提の画面設計に疑問が残ります。とはいうものの、この位の画面にしておかないと役に立つシステムとして認められない、という判断を下す役員がいたりして、導入担当者が割りを食うことも確かでしょう。

僕が導入担当者であるならば、次のような業務フローにしちゃいます。判断基準はデータの間違いをなくし、個人負担を軽くする。省力効果をデータ入力の削減といった程度に限定して、運用を始めやがていつしかシステムに慣れるにつれ、全機能を使い倒すみたいな導入ステップを作ります。
  1. 基本はICカード入力。
  2. 遅刻・早退などの裁定は部門長担当。本人は勤怠一覧表に毎週記入して提出。
  3. したがって、勤怠承認画面に表示される内容は異例勤務だけが対象になります。これは週報として管理職に配布。未処理分があれば、当日の行を赤字印刷する、ぐらいのことは必要でしょうね。
  4. 承認票(承認画面を印刷し配布したもの)の回収は当然勤怠管理担当部門が回収に歩きます。それくらいのことはしましょうよ、ねっ?

勝手なことを言わせていただきましたが、多数の事業所があったり、基本外回り、あるいは流行の自分の机を持たないで勤務するような企業には必要なシステム構成になっていると思います。ぜひ、トライアルとして営業の一部署と総務担当部署あたりが試行するところから始めるべきでしょうね。いやアフィリエイトなどしていませんのでお気になさらずに。ただ、ニッポーマックのサイトでICカードタイムレコーダーを販売しています。ぜひご利用ください。

PC使えばなんでもできる、なんぞという考え方をしてはいけません。結局のところ我侭な、しかも親がろくにしつけもしなかった人間が相手なんですから。